「運命の扉 NO.28」 ~ 曖昧な関係 ~

『運命の扉 NO.28』 ~ 曖昧な関係 ② ~

「どうしたら彼の方から結婚の言葉を聞けますかねえ~?」
「う~ん、今の状態では、彼からって言うのは難しいと思うよ」
「でも結婚運が回っているんですよね?」
「うん、占いではね!でも行動を起こしているのは彼なんだから、
彼の気持ちがそうじゃなければ、それは起こらないことでしょ?」
こんな押し問答のような会話が彼女と私の中で10分以上続いた。

「それより、貴方の事はいいの?」
「あっそうだ!私の結婚運はどうなんですか?」
あらかじめ鑑定してあった彼女の結果を話した。

彼女の男性運も悪くはなく結婚運もしっかりしている。
「じゃ、私も結婚してもおかしくないんですね?」
「そうね、でも二人とも結婚運が回っているのに、その動きにならないと言う事は、
長すぎた春かもね~」
「え~、私達、相性が悪いんですか?」
「ううん、相性も悪くないよ。だからさ、本当に長すぎちゃった春って事にもなるでしょ?」
「え~、・・・・」
彼女は落ち込んで黙ってしまった。

私は彼女の事を可哀想に思いながらも現状のことを話し始めた。
「本当に彼と結婚したいと思うなら、怖いかもしれないけど、彼に正直に今の気持ちを話して、
彼の意思を確かめなければ、何も進まないと思う。
結婚運はしっかりあるんだから、まず彼とのことをチャントしてから、
その後の事は又別問題だと思うよ。
このままが嫌だと本当に思っているなら、勇気を出して彼に聞いてみた方がいいよ。
案外、貴方が言ったことで彼も、一歩を踏み出せるかもしれないよ。
今の状態は二人ともマンネリ化してしまって、考える状態じゃないと思う。
話を聞けば、二人の間で困っている事も無いらしいし、都合悪い事も何もないんでしょ?」

「本当に何もないんです」
彼女がポツリと言った。

「だったらなおさら、言わなければダメだね。今日、明日中に言える?」
結論を出せない彼女に逃げ道を作らせない気持ちで挑む。

何も言わない彼女。
「だったらこれ以上は、アドバイスは無理だから、家に帰って、
彼を前にしてゆっくり考えてみたら」
キリッとした目で私を見つめ返した彼女を見て大丈夫と思う、私がいる。
彼女は絶対大丈夫と心から思う。
彼女は今夜必ず彼に言うだろうと思った。

10日後、彼女からメールが届いた。
やはり残念の結果だった。

メールにはこの何日間の生々しい修羅場が描かれていた。
7年間の彼への思いと、可愛さあまって憎さ百倍の感情が行き先を失って、
私への恨みや怒りとなってメールに綴られていた。

「言うんじゃなかった」という事なのである。
言わなければ、何も変わらず二人で今でも暮らせてたと言う事。
占いさえしなければ、二人はそのまま幸せだったと言う事。

私は鑑定の時に話した事を又メールにすべて書いて送った。

例え「別れ」が辛い行動でも、彼女が新たな行動を起こした事で良い運が開花されるので、
それを逃がして欲しくなかったから。

それから1ヵ月後、落ち着いた彼女から長い長いお詫びのメールが届いた。
それと一緒に新たな鑑定依頼の予約希望日が何日か書かれていた。

最後に「ごめんなさい、ありがとうございました」の後に
作られた彼女の泣き笑いの顔の絵文字が印象的だった。

今度こそ本当にこの絵文字のように彼女の運命の扉が開く事を心から祈った。

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