「運命の扉 NO.29」 ~ 私の彼はアントニオ ~

『運命の扉 NO.29』 ~ 私の彼はアントニオ ① ~

「あの、彼との相性もみて貰っていいですか?」
この言葉はいつもだったら簡単に受けいれる事なのに、今回はチョット躊躇した。

「あの、彼・・・、ブラジル人なんですが・・・」
何も気が付かなかった私は、
「じゃ、彼の誕生日教えて?」と言い、
そのまま彼女の教えてくれた彼の誕生日の鑑定表を作り始めていた。

鑑定表が出来上がった時点でふと気が付いた。
「えっ、さっきなんて言ったけ?ブラジル人?
ブラジルは・・・、南半球じゃない!
季節が日本とは逆になっているじゃない!」
「えっ、何ですか・・・?」

四柱推命は中国が発祥の地とされている。
自然と人間が一体化された中で作られてきているので、何処の生まれでも占う事は
可能である。

日本とは逆の季節に慣れていないので時間は掛かるが、基本的には同じなのである。

「季節が逆なので、チョットこの感覚に慣れるのに時間が掛かるかもしれないけど、
貴方も南半球に生まれたと思って聞いてね」

私の「季節が逆」と言う言葉に、彼女自身も今まで全然気が付かなかったのか
ビックリしていた。
「あっ、そうか・・・。7月って言っても・・・、向こうは夏じゃないんですね。私、そんな事、
考えた事無かったです。
私も7月なんで、同じ夏の生まれだと思っていたけれど、彼は冬生まれって言う事に
なるのか・・・。何で今まで気が付かなかったんだろう」

彼女と彼の出会いは、彼女が通訳のバイトをしていて、彼が日本に旅行に来た時に
彼を案内した事で知り合ったという事だった。
当然、年に何回かの行き来はあるが、基本的には彼はブラジルに住んでいて、
彼女は日本に住んでいるのだから遠距離恋愛と言う事になる。
付き合い始めて2年くらいらしい。

「何回かブラジルに行っているんだから、季節が逆だったでしょ?気が付かなかった?」
「あっ、多分暑くも無く、寒くも無い時に行っているんです。全然気付かなかった!」
「そうか。彼が日本に来ることもあるんでしょ?」

私の簡単な質問に彼女の返事は思った以上に時間が掛かった。
この間が彼女の抱えるすべての問題を現わしていた。

「あるんですけど・・・、やっぱり私が行く事の方が多いです」


②につづく

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