「運命の扉 NO.29」 ~ 私の彼はアントニオ ~

『運命の扉 NO.29』 ~ 私の彼はアントニオ ② ~

彼女は今年29歳になる。
やはり結婚をして子供を生みたいという思いは同じ年代の女性ならみんなが願う事。

最初に彼女から仕事に関しての鑑定を依頼されていたので、
通訳だけではとても食べていけないという彼女の生活が厳しいのも知っていた。
昔と違って言葉の違いは遥かに改善され、英会話が出来るのは当たり前のような世の中に
なったので、純粋に通訳と言ってもピンきりだと言う。

彼女は通訳と言っても、本当に月1回仕事の依頼があればいい方だと言う。
他の日は近所のコンビニでバイトをしているそうだ。
何度も通訳と言う仕事を諦めて毎日働ける定職に付こうと思ったが、
やはりまだ未練があるらしい。
彼の事もその少ない通訳の仕事の中で知り合ったので、とても深い縁を感じると言っていた。

彼女の年齢を考えれば普通に結婚して子供を生んで・・・と進みたいところだろう。
親からの結婚へのプレッシャーもかなり強く、彼が日本人では無いという事、
ましてや離れていて意思の疎通が出来難いという事、
又彼は日本で言うフリーターで決まった職を持っていないという事、
彼女自身の生活も安定していないという事・・・。
彼女の話を聞けば聞くほど、
彼女の思いとは裏腹に彼女にはクリアーしていかなければならない事が山積みだった。

彼女は今の時期、丁度結婚運が回ってるし、その結婚運に問題があるわけでもない。
反対に結婚すれば家庭のいい奥さんになる運勢を持っている。
私はその事をまず彼女に伝えた。
不安げだった彼女の顔に笑顔が浮かんだ。

「でも結婚相手は彼じゃ、ないかもよ!」
その言葉に又彼女の表情に不安の文字が映し出された。

「貴方の彼への思いは分かったから、今度は彼の事を聞きたいんだけど。
彼は貴方との事、どう考えているの?
例えば言葉だけでも結婚したいって言われたとか、ないの?」
「私と同じ気持ちだったらいいんですけど・・・、
結婚の話とかは二人の間で出た事はないです」

「そうか~、そんな雰囲気も無いの?」
私はどうにか、彼女の中のモヤモヤ状態だけでも取り除いてあげたくて、
突破口を開く為に彼女に質問をし続けた。

しかし彼女と彼の間には言葉や考え方の違い、時間のズレ、又遠距離という大きな壁が
立ちはだかっていて、そこには二人を結び付けるものは愛以外何も無かった。

私は彼女と彼との相性を静かに話し始めた。

基本的に私の場合、好きになってしまった相手なら、相性よりも二人の努力によって
良い関係を作って欲しいと思っているので、こんな風に付き合えば上手くいくとか
アドバイスをするのだが、彼女にはそれだけでは無理な事が多過ぎた。


③につづく

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