「運命の扉 NO.34」 ~ 笑顔の行方 ~

『運命の扉 NO.34』 ~ 笑顔の行方 ① ~

「笑えなくなってしまったんです。
私は家で全く笑えなくなってしまった。
いつからだろう?
いつから私は笑わなくなってしまったのだろう?」

40歳をチョット出たばかりの彼女がポツリと言った。

彼女はメールで予約を入れてきており、
これからの自分の人生と特に仕事の事を相談したいという内容だった。
年齢が近いこともあってか、私はまだ会ってもいない彼女に単純に親近感を覚えた。

鑑定の予約日に現われた彼女はキャリアウーマン的な知的な要素と女性としての洗礼された
身のこなしで一目でかなりしっかりしている印象を受けた。
ただ欲を言えば、時々見せる笑顔にどこか壊れそうなイメージを感じさせて「危ない!」と
思わず発したくなるような、そんな弱さが彼女を包んでいる事も確かで、
私自身も似たような歳を迎えていたので、それぞれが抱える思いにおいては
そんな微妙な歳なんだな~と感じずにはいられなかった。

彼女は最初から結婚より仕事を優先していく運の持ち主だった。
決してこのタイプの女性が結婚出来ないのではなく、むしろ結婚しようと思えばいつでも
出来るタイプで、事実私の所に相談に来たこのタイプの人は結婚している人が多い。
ただし結婚後、子育てが終わるや否や直ぐ仕事に出たり、自宅で出来る仕事を始めたりで、
男性に頼ったり寄り添ったりするのではなく、結婚してからも精神的にも自立している人が
多い。

彼女は大学卒業後、大手食品メーカーに勤めていたが、30歳過ぎて10年近くやってきた
事務職に不安を感じ食品開発部に異動を希望する。
それと同時に仕事の合間をぬって、食品関係のありとあらゆる取れる免許と言う免許は
すべて習得した。
そして4年前に長年勤めた会社を円満退社して、今はフリーのフードコーディネーターを
していた。

「私の仕事運を見てもらいたいんですが?大丈夫でしょうか?」
人生の節目節目で確りした目標を持ち選択をし、
その都度自分自身で出来る限りの努力をして、少なくとも今までは順調に歩んできている
彼女の経歴を聞いていたので、私はチョット不安に思って聞いた。
「何故、今仕事上手くいってないの?」
「ボチボチって感じで・・・」
「そうね、でも今の仕事始めたのが2年前でしょ?これから頑張っていけばいいんだし、
運勢的にも自分の勉強したものがやっと活用出来る時期に入るから、
今までの貴方だったら、必ず少しずつでも良くなると思うよ。あまり焦らないで!」
彼女は何か言いたそうで戸惑っているようだった。
少し時間が掛かった。
「あの~、もっと、もっと今の仕事で稼げるようになりたいんです。・・・、実は今の仕事だけでは
食べていけなくて・・・、知り合いの店で、夜バイトさせて貰っているんです」
「そうなんだ。今は何の仕事でも結構厳しいからね!」
「何だか、会社を辞めたのが最近になって悔やまれて・・・、生活の心配なんてした事が
なかったから・・・」

彼女は会社から出た退職金を今まで勉強に掛かったローンの返済と新しく始めた
フードコーディネーターの仕事を維持する為に、この2年間で使い切ってしまっていて
殆ど残っていなかった。


②につづく

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