≪人間関係 パワハラ?≫

≪人間関係 パワハラ?≫

世の中、働き改革など、時代の流れに合うように、様々なものが変化しているが、
それと同時に私達日本人の考え方もかなり変わってきた。
その為、昔では考えられないような事も起こるが、昔を知らない若い世代にそんなこと言っても仕方がない。

ここ最近、男性の方の相談でキャリアアップの次に多いのが、職場の人間関係で、
その中でも昔では全く問題にならなかった『ちょっとした言葉』がパワハラと判断されたり、部署の中で大問題になってしまったりして、
本来なら、たいした事ではなかった事で自分自身までも見失ってしまい、精神的に病んでしまう人も出て来ている。


残業してくれた部下に「遅くまで、ありがとう、帰りに、ちょっとご馳走するからご飯でも食べて帰るか?」と良かれと思って言った私の依頼人のさり気ない言葉に、
その部下は「今日は早く帰りたいんで、遠慮しておきます!」
「そうか!分かった、じゃあ、気を付けて帰れよ!」
私の依頼人も今時の事は充分承知しており、お酒などと言う言葉も使わず、そして必要以上に誘う事はそれこそパワハラだと理解しており、その日はそのまま帰った。
後で考えれば、この依頼人も実のところ、本当に食事に誘いたかった訳ではなく、普段の癖で社交辞令の一つ程度で部下に声を掛けたのだと言う。

次の日の午後に人事部にいる同期から「至急、人事部に来てくれ!」とメールを貰い、
何事かと思い、急いで行くと、
同期は依頼人をドアの所に見つけると、すぐに人事部の部屋から廊下に出て来て、依頼人に小声で、
「今、お前の事がパワハラで問題になっている!昨夜、何をしたんだ?」
どうも、この呼び出しは人事部に居る同期の親切心からで、昨夜、食事に誘った部下が午前中に依頼人をパワハラで訴えに来たという事だった。

その部下は朝、一旦自分のデスクに居て、私の依頼人とも朝の挨拶もいつも通り「おはよう!」「おはようございます!」と交わした。
そして、部下は少し経つと、確かに2時間くらい席を空けていたが、依頼人は外回りかと思い、特に部下には何処に行っていたかも聞きもせず、戻って来た部下には変わった様子もなかったので、
その後、昼過ぎまで全く気にせず、いつも通り、その部下と二人で仕事をしたという。

それで、依頼人にとっては、まるで、「寝耳に水」の話で
「え~!今まで一緒に仕事していたんだけど・・・、俺じゃなくて、人違いじゃない?」と言いたくなるような話で
本当に全く訳が分からなかったようだ。

その後、話はドンドン進んで大きくなったようで、
一応、依頼人は会社から猛反省を促されて、会社が契約している弁護士や専門家のパワハラに関してのカウンセリングやらアドバイス含む講習を5日間かけて30時間以上も強制的に受けさせられて、
その部下は訴えた次の日から精神的苦痛を受けたという名目で、1ヶ月くらい会社を休むことになったようだが、
既に今はその部下は又普通に会社に来ていて、今まで通り、私の依頼人の下で何もなかったかのように働いているという。

納得がいっていないのが私の依頼人で、パワハラがあったとされる次の朝も部下は平気で依頼人と挨拶もして一緒に働いていて、又、1か月後には平気で戻って来て、依頼人の下で今まで通りにいて、
そういう部下に対して依頼人はどういう態度をとっていいのかも分からず、依頼人の方がすっかり精神的にダメージを受けている様子だった。

依頼人の話を聞いても、私も何がパワハラだったのかは分からなかった。
ただ、部下的には「誘い方がしつこく、断れば自分の評価や査定に響くかもと恐怖を感じた」と言う思いで、
パワハラだと訴えたようだ。

こちらが「え~?何で、それがパワハラなの?」と言ったところで、
言われた相手が恐怖を感じたと言っている以上、どうしようもない。
ただ、今回の件に関しては会社の方も専門家を含め検証して、部下の方も少しパワハラという事に過剰反応しているところもありと判断し、
内情的には私の依頼人に大変同情的で役職などの降格もない結果になったのだが・・・。

私の依頼人としてはその部下が又会社に戻って来て、自分の部下として平然と働いている状態が理解出来ず、
又、彼に何かを言えば、パワハラで訴えられるのではないかと疑心暗鬼になり、最近では彼に話し掛けようとすると、言葉が全く出てこない状態になり、依頼人の方が心療内科にも相談に行ったりして、転職も考え始めていると言う。

「自分が言った事を相手がどうとるか考えると、もう誰にも話が出来ない状態なんです。
変な言い方なんですが、俺のパワハラのせいで、彼が会社を辞めてくれた方が自分も全然納得出来たと思うんです・・・。
今は毎日、目の前で、『お前の言葉はパワハラだ』って、又いつ言われるのではないかばかり考えてしまい、
本当に地獄です・・・。」
ぽつりと彼は言った。

そして、「もしかしたら、今までも彼と同じように思っていても、俺に言えなかった人も他に沢山いたんじゃないかと考え始めて・・・、もう、どう人と接していいか分からなくなった・・・」と彼は続けた。
彼は過去の自分まで否定して、本当に自信を無くしてしまったようだった。

彼の本来の性格は強気で合理的な面サッパリしたタイプで、ハッキリした言動が売りでリーダーシップも持ち合わせている凄く優秀なタイプなのだが、
今回、私の所に来た時には、この事で、彼の風貌までもすっかり変わっていた。

私はあらためて彼の本来の運と流れている運、そして毎年の運の鑑定をして、
この状態になってしまったこの半年くらいの月運の話をして、
「生きていく中で反省する事は凄く良い事だけど、自己批判は絶対しては駄目!
そして、今日と明日は違う、だから、今の状態が毎日続いている訳ではないから、
今日を絶対明日に引きずらないで!」と彼に色々な話を前のようにした。

少し話をしているうちに、彼は以前のように明るく、そして少し元気になったようで、
彼の口からも前向きな話もドンドン出始め、私も少し安心したのだが、
時々、大きな口を開けて笑いながら話す彼の横顔には、急に眼をオロオロさせるような仕草が浮かび、
まだ『パワハラ事件』で受けた大きな傷がハッキリ残り、彼の笑顔が歪んでぼやけて私には見えた。

果たして、「パワハラを受けた」と言って訴えた部下は私の依頼人のように、本当に傷ついているのだろうか?
会社的にもパワハラではないが、訴えがあった以上、何か対処はしなければいけない。
今回のこの会社の解決方法はこれで良かったのだろうか。
会社的には部下も同じ元の部署に戻り、一見事件の当事者同士、又同じ部署で、今まで通り何もなかったように仲良く働いていると解決しきった気でいる。

表向き、一件落着と言った感じだが、私は自分の依頼人を庇う訳ではないが、この会社の対応に何か釈然としないものを感じていた。

そして、彼の横顔を見ながら、個人的な事であれば、人間関係の縺れは本当にお互いを凄く傷付け、簡単には解決できない事を感じながらも、
日本の会社もまだ、この時代の流れに本当のところ乗り切っていない、本当のところは分かっていない、
本当にまだ始まったばかりで、これから、まだまだ、当分の間は彼のような犠牲者が出てくるのだろうという事を感じずにはいられなかった。



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