≪浄化 NO.1≫

≪浄化 NO.1≫

時々、本当に不思議な事が起こる。
言葉に表せないような感情や状態・・・、
ゆっくりゆっくり自分が浄化されていくのを感じる。
そして、いつしか私の周りを沢山の小人が笑いながら、何かを歌い、踊り回っている。
沢山の透明の光の粒のようなものがキラキラ光りながら、彼らを優しく包み込んでいる。
こんな事は子供の時の事だけだと思っていたが、何歳になっても起こりうるものなのだ。

小さい頃、ふと庭で遊んでいて、庭の草木を見た時、何人かの小人が紫陽花の葉っぱを滑り台にして、何度も地面に広がる草の上にダイブしていて、又そこから茎を登っている姿が見えて、その事をあまり疑問に思わず、虫を観察する時と同じような感覚で、その小人を長い時間見ていたことがある。

この事を夜寝る前に、母親に話した時、「あ~、それは良かったわね~」と、全く真剣に話を聞いてくれず、あさり馬鹿にしたような言い方で聞き流されてしまい、子供心に凄く傷ついて、もう二度と母親にはこの話をするもんかと誓った事を覚えている。

その後、いつしか、この小人の事は私の中でも忘れ去られていたのだが、20代の時に「となりのトトロ」が公開されて、動物や映画好きだった私は映画館に行ってこの映画を見て、『まっくろくろすけ』を見た時に、急に私の頭の隅の方に押し込まれていた小人が現代に蘇ってきた。

その後、、この「となりのトトロ」は大人気作品となり、当時は殆どの人がこの映画を見ていたので、飲みの席でも話題になることもあり、その中で『まっくろくろすけ』の事も当然の事ながら話にのぼることも多く、それで、つい私は「『まっくろくろすけ』って、私の田舎の父親の実家には沢山居た」と言ってしまったことがあるのだが、すると、意外だったのが、男性の何人かが「俺の実家にも物凄く沢山居たよ!」とか「あいつら、凄い勢いで移動するよな~!」と言う返事が返ってきて、その後は、色々な『まっくろくろすけ』の話で大変盛り上がった。

それで、その話の途中で、私は勇気を出して彼らに試しに小人の事を聞いてみた。
「小人・・・、知っている?」
すると、意外な答えが返ってきた。
「え~、沙羅ちゃんも見た事あるの?」
そして、その中の2人の男性がそのまま続けて「小さい頃はよく見かけたな~」「懐かしいな~!いつから見えなくなったんだろうね~」「そうか、『まっくろくろすけ』見て思い出したんだ~!何か分かる気がする!」と何のためらいもなく普通に話し出した。
私は「うん、うん、うん」と、しきりに頷いていた。
他の人達は私達3人が何の話をしているか分からなかったようで、不思議な顔していた。

私は男性が私と同じように小人を見た事があると言ったので、凄くビックリしたのと同時にホッっとした。
これが女の子だけの話なら、何をとち狂っているのか、女の子特有の夢物語のような扱いで馬鹿にされて話はそこで終わってしまうのだが、そのまま彼らがその小人の話を続けたので、他の人達も黙って聞いていた。

しかも彼らは小人を見た事のない彼らに向かって「本当に見たことが無いの?」とか「忘れちゃったんじゃない?」とか「誰でも小さい時には見るんだけどな~」とか言い始めたので、見た事がある私達よりも、見た事がない人達の方が不利な状態と言うか、肩身が狭いと言うか・・・。
彼ら曰く、「子供の時は純粋な心で世の中全てを見ているから、幽霊が見えるのと同じように誰でも小人を見ることが可能で、ただ大人になると、いつしかその事自体も忘れてしまう」という事らしい・・・。
とにかく、その夜は、私にとっては何十年ぶりかに誰にも理解されずに頭の片隅に追いやっていた謎の小人の存在を理解してくれる人達が居る事が分かって、本当に凄く安心した、積年の思いが果たされたようで素敵な夜になった。
NO.2につづく




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