≪介護が家族を崩壊させた! NO.1≫

≪介護が家族を崩壊させた! NO.1≫

「もう家族はバラバラなんです!家族内で弁護士を各自立てていて、簡単に家族同士で話す事も出来ないし・・・、ほんの1年くらい前までは本当に仲が良い家族だったんです・・・、もう疲れました。・・・本当のところ、もう縁を切りたい・・・」
そう言って、彼女は重い荷物をおろすように大きく肩を落とした。

彼女が私の鑑定に来初めてから、もう15年以上が経つ。
最初は結婚相手の相性から始まって、妊娠の時期の相談、その後、子供の受験の事や旦那さんの転職の時期など、多方面にわたって彼女の家族の鑑定含め相談に乗ってきた。
彼女自体の今の家族は、それぞれ多少毎年何かしらはあるものの、今まで特に大きな災難にも会わず順調な結婚生活を過ごしており、彼女の二人の子供達も今は希望の高校にも入り、彼女は一般的に幸せな人生を送っていた。

そんな彼女が1年ぶりに鑑定を依頼してきた。
電話予約の時、彼女が電話の向こうで凄く恐縮しながら言っている事が分かるくらい申し訳なさそうに「鑑定して欲しい人が沢山いて、本当にすみませんが・・・」と言いながら、それぞれの名前と生年月日を言ってきた数が10人を超えていて、あまりにも数が多かったので、私も最初は大変ビックリした。
そして、苗字が同じ人と違う人もいるが、年齢を見てある程度は彼女との関係が予測できた。
まあ、とにかく鑑定日にゆっくり話を聞くことにして、その時は私も先入観を持ちたくない事もあり、殆ど何も聞かないで依頼を受けた。
後で分かるのだが、私が予測した通り、今回の鑑定依頼は彼女の実家の方の両親と兄弟姉妹、そして、その親戚の人達の鑑定依頼だった。

彼女の実家の家族関係は両親と5人兄弟姉妹の7人で、彼女の上には兄、姉がいて、下には弟、妹がいて彼女は兄弟姉妹のちょうど真ん中だった。
彼女の実家の最寄り駅は横浜から電車で10分くらい行った所にあり、近くに彼女の兄夫婦と姉夫婦の家族がそれぞれ家を建てて住んでおり、彼女の両親同士が幼馴染みだった事もあり、実家の周りには両親両方の親戚もかなり住んでいて、そこに、今年大阪から横浜に転勤になった弟夫婦の家族が実家に間借りする事となり、東京に住んでいる彼女とオーストラリアでジュエリーショップを経営しているキャリアウーマンの妹以外は家が近い事もあり、家族はお互いの家を常日頃行き来していている状態だった。

彼女も50歳を過ぎているのだから、当然のことながら、彼女の両親は80歳前後になり、
そろそろ介護が必要な時期を迎えていた。
ただ、両親ともに頭の方は普通に歳を取って来て物覚えが多少悪くなったくらいで、他の年齢の人達に比べれば、まだまだ頭の方はハッキリしている方だったが、両親ともこの4年くらいの間に大腿骨の骨折などをしたため、身体的の方にかなり問題が出て来ているようだった。

それで、最初は一緒に暮らし始めた弟の嫁が両親の日常的なお世話をしていたのだが、1ヶ月も経たないうちに、弟の嫁がその負担を訴え、「家に居ると介護をさせられるなら働きに行く!」と言い出しアルバイトをする事を決めたため、近くに住んでいる兄嫁と長女も介護を手伝う事が話し合われたようで、兄嫁、長女、弟の嫁の3人が曜日や時間を決めて交代で介護をする事になった。
鑑定依頼人の彼女も3人に申し訳ないと思い、仕事が休みの土日を使って、月2回は東京の練馬から2時間近くを掛けて、両親の介護の手伝いに行っていたようだった。

よくある話だが、初めはそれで落ち着いていたのだが、
介護をしているうちに、両親の方は身内の長女には何でも言いやすいが、反対に身内ならではの長女の両親に対してのキツイ言葉に両親はすっかり傷付いてしまい、そうかといって、長男と弟の嫁は他人なので優しいと言えば優しいが、自分達の思っている事は言えずで、
それを頭だけはハッキリしている両親が周りに住んでいる親戚に愚痴のような形で話すようになってしまい、
又、介護をしている3人は3人で「誰々の負担は少ない」とか、「全然誰々は介護をちゃんとしてない!」とか「誰々はお金を貰っている」とかを、それぞれが鑑定依頼人の彼女に電話を掛けて愚痴を言ってくるようになり、
彼女は自分が月2回しか介護をしていない事もあり、ただただ彼女らの愚痴をひたすら聞く事しか出来ず、何も言えないでいると、今度は「貴方は良いわね~、たまに来て介護するだけだから!」と言われてしまう始末で、それが原因で彼女は介護鬱になってしまった。

それで、半年くらい経った頃、親戚も含めて家族会議が開かれ、結局ちゃんとしたプロの介護ヘルパーに入ってもらう事になったのだが、彼女の両親の今の状態では介護ヘルパーは1日中いるわけでもなく、決められたルールとスケジュールがしっかりあり、用事と時間が経てば、長くても2時間くらいでさっさと帰ってしまうので、当然のことながら一緒に住んでいる弟夫婦の負担が自然に大きくなり、弟夫婦はそれがもとで夫婦喧嘩を繰り返すようになってしまい、これでは自分達の生活が駄目になってしまうという事で弟家族は家を出る事になってしまった。

それで、実質二人きりになってしまった両親をプロの介護ヘルパーに入って貰いながら、他の部分は近所に住んで居る周りの両親の兄弟姉妹の親戚達が毎日交代で御世話をする事で落ち着いたようで、所謂老々介護が始まった。
しかし、最初は彼らも介護される両親も年代も近かったので、生活時間や習慣も同じで、思いも通じやすく順調だったようだが、しばらくすると、身内介護の一番の問題点であるお互いに甘えが出て来て、両親の方も言いたい事を言うようになり、
今度は両親含めた父親側の兄弟姉妹と母親側の兄弟姉妹が、彼女の兄弟姉妹が揉めた時のように、三者が入り乱れて徐々に平和だった状態が保てなくなってしまった。

これが又厄介な事に、彼女の実家の土地の話などの相続に関わる事にまで発展してしまって、簡単には修復できない状態まで険悪な関係に彼女の両親を含め三者はなってしまった。
NO.2につづく

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